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院長

異物

眼帯をして痛々しく診察室に入って来たBさん

日中風が吹いた時に何かが眼の中に入り それ以来痛みが止まらなかったそう その日の夜中にあまりの痛さに 某救急外来を受診しました

角膜に傷ができているけど既に異物はなし との診断で目薬を処方され、さしているけど 一向に良くなる気配がない とのことでやって来たのでした 「じゃあちょっと診せて」 角膜を色素で染めると傷がたくさん できていました 「けっこう傷があるね」 「そうすか」 異物が瞼の裏(眼瞼結膜)に張り付いていると 瞬きの度に異物が角膜をこすります その結果上下方向に無数の線傷が できます 線傷があれば異物がまだ残っている 可能性が高い、ともいえます 「この傷の様子だとまだ異物が 残っているんじゃないのかな」 と言いながら上眼瞼を反転すると案の定 小さな砂粒が1つ、張り付いていました 「あったよ、異物が」 すぐに取り除き 「どう?」 「あれ、痛くない。治ったぁ」 大喜びのBさん 「痛みはなくなっても傷ができてるから ちゃんと目薬続けてさしておいてね」 「は~い」 最初の痛々しい感じとはうって変わって 小躍りしながらBさんは帰って行きました それにしても・・ 眼の中の異物を見つけて取り除くなんて 眼科医の基本中の基本だと思うんだけどね どうして見つけられなかったんだろう? とっても不思議^^;

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