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なんでそうなるかなぁ

  • 院長
  • 7月11日
  • 読了時間: 4分

「こなり眼科に行けば『ネムール』を売ってもらえるのかしら?」数日前、そんな

電話がこなり眼科にかかってきました。皆さんは『ネムール』をご存じですか?知る

訳ないですね。皆さんがいま手に取っている『こんにちはこなり眼科です』のまさに

このコラムで過去に僕が書いたデタラメ話に登場する画期的な点眼薬の名前です。

ネムールを一滴点眼するだけであっという間に眠りに落ちるという新商品を独自開

発、内服の睡眠導入剤が不要になる時代の到来を告げる大発明で特許を取り大儲けを

した話でした。その点眼を実際に購入したい、という電話なのです。

そもそも『こんにちはこなり眼科です』は基本的に院内での待ち時間の間の暇つぶ

しとでもいいますか、要は毒にも薬にもならないごくごく軽い読み物という位置づけ

です。その中でも最もしょうもない内容を誇るのがこの僕のコラムなのです。嘘八百

書き並べて読んだ患者さまが「くうう、騙されたぁ」と悔しがる様子を見て僕が楽し

む、そんな目的で書いているのです。

ところが騙されたことにすら気づかず、本気で内容を信じちゃう方が少なからずい

ることに驚かされます。『ネムール』の話よりも前には宝くじに高額当選した(デタ

ラメ)話を書いて大変なことになったこともあります。このことについてはホームペ

ージ上に公開している、過去のコラムを紹介するコーナーでも口を酸っぱくして注意

喚起しているので、読んだ方もいるかもしれません。当時「こなり眼科の院長先生が

宝くじを当てたんだって」みたいな噂が町田市内のみならず近隣市町村までどんどん

広まり、最初のころは「いやいやそれは実は違うんですよ」と否定するのに躍起にな

ったものです。でも知り合いにまで「当たったんだって?」などと聞かれるようにな

ってもう段々面倒くさくなって説明するのもやめて現在に至っています。今もたまに

聞かれますが、「えへへ」とお茶を濁すだけです。嘘でも本当でももうどっちでもい

いや。

 『ネムール』の話もしっかり読めばデタラメと分る筈なんですが、電話をかけて

きた方は恐らく最後までコラムを読まなかった、おっちょこちょいな友人から聞いて

「自分もその薬が欲しい!」となったんだと思います。電話を受けたスタッフが僕に

「どうしましょうか?」と言うので「コラムをちゃんと最後まで読んでくださいね」

と伝えてもらうように言ったのですが、恐らくその方自身はコラムを読んでないんだ

ろうな。なんでそうなるかなあ。何にも考えず(いや、何かしら考えてはいるんだろ

うけど)人の話を信じ切ってしまう人が多いのが心配です。特殊詐欺の被害は相変わ

らず出ていますが、こういう信じやすい人がターゲットになりやすいのではないかと

危惧しています。僕のコラムで鍛えられてだんだん騙されにくくなってゆく、そんな

未来が理想です。是非他のバックナンバーも読んでいただいて免疫をつけてください

、皆さま。さきほど毒にも薬にもならないと書きましたが、薬にはなるかもしれませ

ん。

デタラメデタラメと散々言って来ました。睡眠剤を点眼するという発想が当時は突

拍子もないものでした。ところが最近面白い商品が登場したんですよ(これは本当の

話)。アレルギー性結膜炎の治療薬なのですが、従来のように点眼するのではなく瞼

に塗る軟膏なのです。夜寝るときに塗るだけで1日中眼の中の痒みが抑えられるという

もの。メーカーの人に尋ねたら今後は他の治療薬も点眼から軟膏に変わってゆく可能

性があるそうです。点眼が苦手な人には特に朗報ですよね。

それを思うと従来口から摂取していた薬が眼から入っても決しておかしくない気が

しませんか?「瓢箪から駒」なんて諺もあるし、数年前はデタラメだった『ネムール

』もいつか「本当にできちゃったね」なんて日が来るかもしれません。是非どなたか

開発して下さい。完成の暁には是非売り上げの1パーセントでいいから僕に下さい(コ

ラ!)。


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院長コメント


人の話を最後までちゃんと聞かず、早合点する人ってどこの世界にもいますよね。

決して自分のためにはならないと思うんですが、どうしてなのでしょう?僕は不思議

で仕方ありません。


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