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ルーツ

皆さんは今まで「小成」という苗字をどこかで聞いたことがありますか?

おそらくほとんどの方は初めて耳にする名前だと思います。

全国的にもとても少ないのです。

クリニックを開業するにあたり、名前をひらがなで『こなり眼科』にしたのも正しく読んでもらいたかったからです。初対面の人には大抵間違って呼ばれます。

「おなりさん」「こしげさん」「こしろさん」「こせいさん」

などなど。簡単な字の組み合わせの割に正解率が低くていつも苦笑しています。

しかも「こなり」という発音がなかなか聞き取りにくいらしいのです。

「お名前は?」と尋ねられ答えると「となりさん?」「こまりさん?」「こなみさん?」

など、一度で正しく聞き取ってもらえることはほとんどありません。

最近はレストランなどで食事をする際に満席で、順番を待ったりする場面では名前を聞かれてもいちいち訂正するのも面倒で、「山城です」と偽名を使うようになりました。

「やましろ」さんはいいですよ~。

漢字で書けば小成と似ているのに必ず一発で「山城さまですね」って言ってもらえますから。

小成姓は父親由来です。父は岩手県の宮古市の出身で、僕が子どもの頃はよく祖父母の家に遊びに行ったものです。そこには確かにたくさんの小成さんがいます。

小成書店・小成理容院・小成生花店・・祖父母も小成園というお茶屋さんです。

地名にも「小成」というところがあり、「小成トンネル」や「小成川」そしてその名もズバリ「小成」というバス停もあるんですよ。

希少な小成姓ですから知らない小成さんに出会う確立は限りなくゼロに近いです。今まで生きてきて他人の小成さんに出会ったのは2人だけです。

初めて会ったのは大学の時。各科を数名のグループで1~2週間ずつ回って臨床を学ぶ機会があります。その時にとある科に小成さんが入院していたのです。

その時はすごく驚き声を掛けようか迷ったのですが、学生の分際で話しかけでは失礼な

気がして黙っていました。もし僕の苗字を知ったら相手もビックリしたことでしょう。 2度目は十数年前、北海道で開催されたG7サミットの会場となったホテルに泊まった時でした。

小成さんは料理部門の支配人をされていました。名前を訊かれて「小成です」と答えると、一瞬驚いてから自分の名札を見せ、「私も小成と申します」と言われ、家族でびっくり仰天。「小成」談義に花が咲いたのでした。

そういえば直接ではないのですが、もう一人別の小成さんに遭遇したことがありました。


数年前、突然自宅に新潟に住んでいるという人から電話があり、いきなり「お宅はどちらの小成さん?」いう謎の質問です。よくよく話を聞いてみるとその人の苗字も小成さん

で、電話帳で調べてかけてきたそうです。新潟にも小成姓が多いのですが、皆親戚関係にあるようです。関東の電話帳に載っている小成姓でも我が家だけが自分の知らない「小成さん」だったから連絡したとのことでしたので、岩手県にも多い姓であることを教えてあげました。

さて、一体僕はどこからやって来たのでしょう? 京都の落武者が岩手に流れ着いたのが最初だという話を昔父親から聞いたことがあります。僕のルーツは京都?でもこれはちょっとあやしい。今まで気にもして来なかったけど、自分のルーツを調べてみたくなってきました。これぞまさに本物の「自分探しの旅』ですね。

いつの日か小成姓の由来を完全に解明できたら、日本中の小成さんに呼びかけて全国大

会でも開催してみようかな。

案外面白いかもしれません。

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院長コメント


このコラムを書いたころはまだ電話帳が各家庭にあったのですね。固定電話のある家庭の住所と氏名と電話番号が記載されていました。

今では到底考えられませんが、個人情報の塊でした。そうそう、小成姓とは関係ありませんが、札幌に住んでいた頃関西弁の知らない人から電話がかかってきたことがありました。その日の札幌の天気はどうだ?と尋ねられました。晴天であることを伝え、話を聞くとその人、熱列なプロ野球の阪神ファンで、その日札幌の円山球場で予定されている巨人-阪神戦が行われるかどうか気になって適当に札幌の市外局番の電話番号にかけてみたということ

でした。

 最近ではおかしな電話ばかりかかってくるので、自宅の固定電話は在宅していても常に留守番電話にしています。受話器を取ることはほとんどなくなってしまいました。重要な電話は携帯にかかってくるので困ることがないからです。以前のような楽しい電話を受ける機会はなくなってしまい、ちょっと残念な気もします。

 
 
 

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