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リフォームの予定が!

院長

 開業以来23年の間、こなり眼科の院内はスリッパ履きでした。ところがこのスタイルは昨今の接触機会を減らすという観念とはいささか相容れないものである、と感じるようになってきました。スリッパをやめるとなるとどうしたらいいでしょう?患者さまには裸足になってもらう、靴はビニール袋に入れて院内で持ち歩いてもらうなど、スタッフと議論を交わす中でさまざまな意見が出ました。でもやはり一番簡単なのは靴のまま院内に入ってもらうことだろう、という結論に達したのです。

そうと決まれば院内の床のタイルカーペットを剥がしてリノリウムのものに貼り換える工事をお願いしなければなりません。専門業者に連絡し、まずは床のサンプル帳を持ってきてもらいました。するともう、あるわあるわ。石や木などの素材そっくりの床が選びきれないほど載っています。気に入ったものの中から散々迷ってとある1つに決めました。うん、もう絶対これしかない。より大きなサンプルを後日その業者に頼んで持ってきてもらい、それを院内中に持ち歩き既存の壁やドアなどとの相性を確認してみました。う~ん、ここの壁紙がちょっと違うかなあ。今度は壁紙が気になりだしました。この際だから壁紙も全部やり直しちゃおうか。そして壁紙のサンプル帳も取り寄せました。だんだんワクワクしてきました。従来とは全く違うイメージの壁紙を選びました。これで院内の雰囲気はガラッと変わることでしょう。床と同じように大きなサンプルをあちこちの壁に当ててみます。「すごくいいけどこの壁紙にするならここはもっと広いスペースがあった方がいいな」今度は院内の容積が気になりだしました。「どうせならもっと大きなハコにしたいよね、こなり眼科」当初思いもよらなかった『こなり眼科新築計画』が突然スタートしたのはこの瞬間です。以前から気になっていた近隣の更地は地型もよく、大きな通りにも面し駅からも近いという理想的な場所でした。脇に立っていた看板からその土地を扱っている不動産屋にコンタクトを取りました。そして詳細を伺ううちに何とかなりそうだということになり、ついに売買契約をしてしまったのが2か月前のことです。

建物の設計・管理は知り合いの設計事務所に依頼しました。僕たちの希望を伝えた上でいくつかのラフスケッチを描いてもらい、その中から最も気に行った案で正式な図面を起こしてもらいました。さすがその道のプロは違います。理想的な新感覚のクリニックができ上がりそうです。複数の建築会社に相見積もりを取り、もっとも金額の安かったところに施工を依頼しました。政府の補助金やら銀行からの借り入れができたからこそとはいえ、このタイミングで(どさくさにまぎれて)新築工事なんて、本当にやって良いのかな?などと思ったりすることもありますが、ここまできたらもう後戻りはできません。あとは前を見て突っ走るだけです。既存の建物がない更地のため取り壊しなど、余計な費用や時間がかからないのは大助かりです。それでも竣工まで半年以上はかかるようです。僕は院内に導入するレセプトコンピュータを始め各種診断機器、検査機器、手術機器などを選定して全て一新する準備を進めて行きます。従来の紙カルテは廃止し、電子カルテにします。そのため紙のデータをすべてコンピュータに入れ直さなければなりません。その作業は人海戦術となるのでしばらくは大変な日々が続きそうです。診療スタイルも大きく変わります。自分で紙に所見を記載することはなくなり、代わりに僕の傍らに陣取るメディカルクラークが僕が口頭で述べる内容を電子カルテに入力して行きます。会計はもちろんキャッシュレスになります。各患者さまの遠隔の体温チェックはもちろんのこと、院内のCO2濃度は自動的に計測され、基準値を超えると窓が自動で少し開いて換気し濃度を下げます。

 もうすぐ建築工事が始まります。急転直下とはこのことかも、なんて今でもこの展開に自分で驚いています。今回のことがなかったらこんなことには絶対ならなかったハズで、人生何が禍で何が幸いなのか誰にも分からないよなとしみじみ感じ入る次第です。

 再来週地鎮祭が執り行われます。えっと、日程は確か4月1日だったかな。ん?

4月1日?? この展開はもしかして・・

はい、大正解。大丈夫ですね、皆さま。いつもの通りエイプリールフール、ですね。引っかかった人はいませんね? こなり眼科の既存の床を張り替えるところまでは本当のお話。あとはぜ~んぶデタラメ、大妄想ですよ。まるっきり信じちゃった人は深く反省して下さいね。特殊詐欺に引っかからないようにお願いしますよ。おしまい。




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このデタラメを書いたのが4年前のこと。こなり眼科が移転新築する話でした。今振り返ると当時デタラメだったことが結構実現していることに笑ってしまいます。まずは床の張替え。当時は院内はじゅうたん時期で入り口でスリッパに履き替えていただくスタイルでした。感染症の流行を機にスリッパはやめようということになり、リノリウムに張り替えました。昨年春には紙のカルテを電子カルテに替えました。秋には会計も自動釣銭機を導入、クレジットカードも使えるようになりました。ついでにトイレもリニューアルして、久しぶりに受診された患者さまに『随分変わったのねえ』と声を掛けられることもしばしばです。

昨今の建築費高騰の影響で建物を新築することがかなり難しくなってしまいました。今後はリフォームやリノベーションが盛んになっていく気がします。移転新築以外はほぼ実現したこなり眼科ですが、近い将来大規模リフォームを行っていたりするかもしれませんね。


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